政府統計によると、2006年度の医薬品関係従業者数は165,386人、うちMRは43,938人で、全体の26.6%を占めています(集計企業数366社)。
MRを取り巻く現状
外的環境
業界動向
医薬品業界の業界規模は、過去5年間においては毎年拡大しています。2007年には、業界規模は約8兆2500億円となり、過去最高額を記録しました。様々な要因によって、今後の医薬品業界がどうなるのかを予測することは非常に困難ですが、概ね拡大するのではないかと見込まれています。
しかしながら、それぞれの製薬企業は、ジェネリック医薬品との競合などの競争激化に加え、引き続き統合、合併などの業界再編が進むと見られ、今後も激しい変化の波にさらされながら、難しい舵取りを迫られることになりそうです。
医薬品業界が大きく変化し続けているのに対して、MRと医師との関係には変化がありません。MRにとって最も重要なターゲットは、相変わらず医師なのです。したがって、営業販売部門の効率化が進む他業界とは異なり、MRの世界では夜討ち朝駆けや接待攻勢などの旧態依然とした手法が、いまだに盛んに行われています。
薬価改定
通常、診療報酬の改定に伴う薬価の改定は2年に一度行われます。直近では2008年4月に行われ、診療報酬は0.38%引き上げ、薬価は平均5.2%の引き下げとなりました。
もちろん、患者さんにとっては薬価の引き下げはとてもありがたいことです。しかし逆に、薬価の引き下げは製薬企業の収益を圧迫します。
大型医薬品の特許切れ(2010年問題)
2010年前後には、大型主力医薬品の特許切れが相次ぎます。これらの大型医薬品がジェネリック医薬品へと置き換わると、製薬企業の収益が大幅に圧迫されることは、ほぼ確実です。
訪問規制
医師はとても忙しいので、不必要なことに時間を浪費されることを嫌います。そこで、多くの病院、医院ではMRの訪問を規制し、MR側の一方的なプロモーションを排除しています。
この結果、医師と面会したいMRが限られた時間内に集中することとなり、熾烈な競争が起こっています。
内的環境
社内事情
当然のことですが、それぞれの企業によって仕事の流れや企業風土は全く異なります。企業によっては、必要かどうか判然としない書類をたくさん作成しなければならないなど、内勤業務に外勤業務を圧迫されてしまうようなケースもあるでしょう。あるいは、激変する市場に対して組織的に対応する企業もあれば、それらが個人の手に委ねられる企業もあるでしょう。
2010年問題に対処するため、研究開発部門を強化する製薬企業が増えています。研究開発を行うのに必要な資金を持っている企業では、それらの資金は営業販売部門ではなく研究開発部門の予算にまわされるでしょうし、資金を持っていない企業では、合併やM&Aによる統合が行われる可能性があります。
MR
MRは、他業界の営業担当者のように自社製品の価格を決定することができないため、自社製品のセールス・プロモーションによって直接的に売上を上げるのではなく、医療関係者に対して情報提供を行うことによって自社の医薬品を普及させ、結果として間接的に自社の売上に繋げなければなりません。
「医師と面会できない」
「時間が足りなくて訪問しきれない」などとお悩みのMRの皆さん。
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